社葬の位置づけ

〇社葬(団体葬)とは

「社葬」「団体葬」とは規模の概念ではなく、運営の責任を負うのが企業(団体)であればそれが「社葬(団体葬)」です。たとえ小規模の葬儀であっても企業が葬儀費用を負担して行う場合は社葬となります。つまり、「個人葬」と「社葬」の区別は、費用負担および運営の主体が個人(遺族)であれば個人葬で、それが会社(団体)であれば社葬(団体葬)となります。社葬には大型の葬儀が多く、準備期間が必要ですから、死亡直後には遺族中心の個人葬を営み、2~4週間後に改めて社葬を行うことがあります。この場合、亡くなった直後の葬儀の費用を企業が負担し、実質は社葬でありながら、名目上は遺族が出す個人葬とすることもあります。また、中小企業のオーナーが亡くなった場合には、費用を遺族が負担し、運営は企業が責任をもつ「社葬」が行われることがあります。これは、葬儀費用が相続財産から控除されるので、費用は会社ではなく遺族が負担するほうが有利という判断から行われるもので、こういった名目的な社葬もあります。

2000年代になって特に増えてきたのが「合同葬」と「お別れ会」方式の社葬です。一般に「合同葬」方式は死亡後1週間程度以内に個人葬と社葬とが合同で行われ、「お別れ会」方式は個人葬を済ませた後に別個に行われる傾向にあります。企業(団体)が運営および費用の負担を行うのであれば、名称は変化しても社葬(団体葬)です。

〇「喪主」と「施主」

「喪主」は祭祀を執り行う者、または祭祀権の承継者のことで、遺族の代表者をさします。これに対し「施主」は「布施する主」を意味した言葉で、葬儀費用を負担し、葬儀を運営する責任者のことです。

社葬では企業が費用を負担し、運営の責任をもつのですから、施主は企業ということになります。個人葬の場合には一般的に喪主=施主ですが、社葬の場合には異なります。

〇「密葬」と「本葬」

本来「密葬」は近親者だけで葬儀を行い、広く告知や案内を行わない葬儀のことです。ですから、密葬には葬儀式はあっても告別式はありません。

社会的影響力のある人が亡くなった場合には準備や告知の必要から、死亡直後には近親者だけで密葬を行い、後日に告知や案内をして葬儀を行うことがありますが、この葬儀を「本葬」と言います。しかし、実際には「密葬」と言いながらも告知することがあり、この場合に「密葬」と呼ぶことは本来の意味からは適当ではありません。「個人葬」~「社葬(団体葬)」としたほうが誤解が少ないように思います。

〇「合同葬」とは

葬儀費用および運営の負担が複数の企業または団体によって行われる葬儀が「合同葬」です。例えば故人が○○会社の社長であり、かつ△△協会の会長であったとします。○○会社と△△協会が共に葬儀費用と運営の負担をして行う葬儀は「合同葬」になり、「○○会社と△△協会の合同葬」と呼びます。

近年特に増えてきた形式に遺族と会社の合同葬があります。「合同葬」は遺族(個人)のなす葬儀と企業(団体)が行う葬儀とを一緒に行うケースです。この場合、その費用と運営の責任が企業(団体)にあれば実質は社葬(団体葬)ということができます。「○○家、○○会社合同葬」と表示されます。

〇葬儀全体の中での社葬の位置づけ

死亡直後の個人葬(密葬)と区別して本葬として行う社葬(または最近流行の「お別れ会」)

は、まさに会社の行事として行うもので、「社会的な死の確認儀礼(告別式)」を独立させたものと理解することができます。僧侶による引導などの宗教儀礼はすでに個人葬における葬儀式でなされているのが普通ですから、本来は社葬全体が告別式であると考えるのが合理的です。こうした意味からいえば社葬を「お別れ会」という名称で行うのはおかしいことではありません。(「お別れ会」は社葬に限った概念ではなく、葬儀式と告別式を別個運営する場合のことです。無宗教というよりは宗教儀礼を伴わない形態の告別機能に重点を置いたものと言うことができます。)

〇社葬(団体葬)の一般的な進行

※個人葬がすでに営まれていることを前提にします。

❶遺骨の出迎え

遺族が式場に遺骨を抱いて入場するのを社員が出迎えます。

❷参列者入場

参列者を式場に案内します。

❸式典

一般に「葬儀式」と呼ばれるものです。法要や式典が行われます。

❹告別式

一般会葬者による焼香(献花)が行われます。

❺社員への挨拶

運営を手伝ってくれた社員へ葬儀委員長や遺族代表から挨拶が行われます。

❻遺骨退場

遺族に抱かれた遺骨が式場から退出するのを社員で見送ります。

〇「お別れ会」方式

1.宗教儀礼を伴わない。

2.形式ばらない自由な運営。

3.故人との別れ、遺族の悲しみへの共感を主体とする。

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グリーフワーク

〇グリーフワークとは

「グリーフワーク」は葬儀の機能として近年注目されているものです。愛する家族の一員を喪った家族は、悲しみに襲われます。これは特別なことでも病気でもなく、自然なことです。この悲しみは悲しむことにより自然に治癒されていきます。この遺族の悲しみの営みを「グリーフワーク」と呼びます。

グリーフワークは直訳すると「悲しむ作業」です。グリーフは英語で、通常の悲しみとは別の、特に死別などで引き起こされる深い悲しみ、非嘆を表す言葉です。

葬儀は、遺族の心の深い悲しみを思いやり、グリーフワークに役立つものとなることが大切です。このためには死別によって引き起こされる悲しみとはどんなものかを知る必要があります。

〇死別の非嘆の様々な局面

亡くなる人と深い愛情関係に結ばれていた家族、あるいは、突然の死に出会った家族が、死と対面してたどる心理的プロセスは次のように理解されます。

※以下は、E・キューブラー・ロス『死ぬ瞬間』により、死を告知された末期患者の心理プロセスの骨格を参考にしながら、野田正彰『喪の途上にて』、A・デーケン『死とどう向き合うか』などを参照にしてまとめたものです。

〔第1段階  衝撃〕

ショックを受けて取り乱す人、あるいは、ショックによって現実感覚が一時麻痺状態に陥る人がいます。表面的には平静ですが、内面ではショックを受けており、平静状態と呆然状態が交互に現れる例もあります。

〔第2段階  否認〕

死亡の事実そのものを認めず、きっとどこかに生きていると思いこんでいたり、あるいは、死亡の事実は一応客観的に認識してはいたりするものの、主観的にはまだ生きているという思いが行き来している状態です。

〔第3段階  パニックや怒り〕

自分が制御できなくなりパニック状態に陥ったり、あるいは理不尽で不当な運命に対して激しい怒りが生じたりします。この怒りを制御したり、内にとどめておくと、怒りは反転して自分に向かい、自己破滅に陥ったり、心身の健康を損なったりする危険性があります。

また、周囲の人々や死者に対して敵意の感情を抱いたり、心身の健康を損なったりする危険性があります。

また、周囲の人々や死者に対して敵意の感情を抱いたり、死者に対する自分の過去の行為を悔い、「あんなことしなければよかった」「ああすればよかった」と罪の意識に苛まれたりすることがあります。

〔第4段階  抑鬱と精神的混乱〕

空想の中で死者がまだ生きていると思い込んで、そのように実生活でも振る舞ったり、孤独感に襲われて人間嫌いになったり、気が沈んで引きこもってしまったりします。また、やる気を失い、何をしていいかわからない状態になることがあります。この抑鬱状態はしばしば長く続きます。

〔第5段階  死別の受容〕

つらい現実をみつめ、死の事実を受け入れようとし、ユーモアや笑いを取り戻すことにより、悲しみから立ち上がる状態です。

もちろん、全ての人がこれらの段階をそのまま辿るとは決まっていません。また、言葉で「悲しみ」と表現しても、死別の悲しみの表れ方は多様です。しかもこれは死別に出会った人が陥る自然な心理状態であって、けっして病気ではないということを理解する必要があります。

人の死とは、愛する人にとって心を揺り動かすほどの大変なできごとなのです。

〇悲嘆の処理に失敗する危険

多くの人は葬儀、四十九日、百ヵ日、一周忌という喪のステージ(段階、場面)を踏むにつれて、悲しみの状態を乗り越えて、日常生活に復帰できる状態になります。かつての喪のステージは、死別した遺族の心情に合致したからこそ受け入れられたシステムだったと言えるかもしれません。

しかし、全ての人がこうした辛い悲しみの過程(=グリーフプロセス)を無事通過できるとは、限りません。悲しみを無理に抑制することにより、心身に異常を来して心身症に陥ったり、いつまでも悲しみの状態にとどまったり、あるいは自己破壊から自殺衝動に走ったりする危険性があります。

その徴候は、悲しみ、怒り、敵意を表現しなかったり、異常な科目状態に陥ったり、重篤な睡眠障害に陥ったり、自尊心が失われたり、罪意識をもつ対象が死者以外のものにまで広がったりすることに現れます。こうした状態に陥った場合、精神科医などの専門家の診療を受ける必要があります。

〇死別の非嘆のケア(グリーフケア)

死別によって強い悲嘆に陥っている人へのケア(=グリーフケア)の仕方にマニュアルはありません。個別状況の違いが大きいのです。そのことを理解したうえで次の原則を頭に入れておく必要があります。

1.「忘れろ」「がんばれ」「しっかりしろ」は避ける

悲しみにある人に、悲しい事実を忘れることを強いるのは一般にマイナスになります。むしろ悲しい事実をみつめることが大切です。また、「がんばれ」「しっかりしろ」は励ましのつもりでしょうが悲しみにある人にはかえって負担が大きいのです。むしろ悲しみの状態を理解してあげることが必要です。

2.話を聞いてあげる

悲しみの中にある人に大切なのは、説教したり、助言したりすることではありません。同じ目線に立って、その人の想いを静かに聞いてあげることです。しかし、無理して話をさせることは逆効果になることもあります。相手が話したいときに、その人の想いを吐き出させ、怒りに対しても遮るのではなく、その怒りを発散させることが必要です。

3.一人にしない

孤独感が強い、周りの人に敵意を抱く、そんな状態のとき大切なことは、気をつけて側にいてあげることです。監視するのではなく、その人の側に静かに寄り添ってあげることが必要です。

4.悲しみを避けない

子どもを交通事故で亡くした親にかわいそうだからと傷ついた子どもに会わせない、あるいは残酷すぎるからと火葬場に行かせない、などというのは周りの配慮から出る行動ですが、時折、これが逆効果になり、遺族の死の現実をなかなか受け入れられない結果になることがあります。本人が望むのであれば遮らず、辛い現実であっても対面させることが大切です。

親を亡くした子どもにも「長い旅に出た」「お星さまになった」と現実をあいまいにして説明するのではなく、子どもが真実を知ることを望むなら「死亡した事実」をきちんと説明すべきです。親を喪った子どもは、死の悲しみを論理的に表現できないことがあります。しかし、感情としては理解しており、不安・悲しみが行動などにさまざまな形で現れ、情緒が不安定になったり、暴力的になったり、落ち着きを失ったりします。注意して見守る必要があり、悲しみを表現させる努力が必要です。

5.自分の悲しみの体験を分かち合う

ケアする人が家族の死に出合った体験をもっているのであれば、自分の体験した悲しみを思い起こし、その気持ちを大切にして相手に接することで、しばしば共感し合うことができます。また、そうした体験のない人も自分の場合のことを想像して、その立場で相手に接するとよいでしょう。

6.事務的煩雑さの負担をかけない

死後の事務的な処理が煩雑で、負担になるようでしたら、周囲の人が代行して、その人の気持ちの負担を軽減してあげることは大切なことです。しかし、もしその人が、それをすることを心から望むならば、代行を申し出ることがあっても、無理やりその仕事から引き離すことはマイナスになることがあります。

7.笑いや休息は不謹慎ではない

悲しみにある人が通夜や葬儀の場で他人の冗談に笑っても、疲れて休息をとっても「不謹慎である」と非難してはなりません。本人が自然に行うことであれば、悲しみというストレスには、笑い、ユーモア、休息は必要なことである、と理解すべきです。

8.健康管理に気をつける

遺族は不眠に陥ったり、しばしば健康を害しやすくなったりします。健康に注意することと、適切な運動が必要となります。

〇グリーフワークの今日的状況

家族分散や核家族化が進み、同じ家族であっても同じ程度の悲しみを体験するとは限りません。ある人々は死を納得し、それほどの悲しみも感じない一方で、少数の特定の家族だけが深い悲しみにおちいることがよくあります。誰が悲しみを抱えているか、よく注意する必要があります。

また、最近は長い介護の末に亡くなる方が増えています。かぞくが医師から早い段階で死の告知を受けている場合、入院中のまだ生きている段階なのに、死別の非嘆が家族を襲うこともあります。

さらに、老人ホーム、老人病院、その他の医療機関に長期入院の末に亡くなったときには、死別の非嘆が家族を襲うのではなく、付き添いの人、看護師など家族以外の人に現れるような事態もあります。そのた、家族よりも親しくしていた友人などに悲嘆現象が生じることもあります。

葬儀の場面においては、家族だけでなく、こうした悲しみを体験している死者と身近な人の心にも配慮する必要があります。

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海外の葬儀事情

日本国内においても、沖縄から北海道まで葬儀の風習はさまざまです。同じ宗教であっても、地域により葬儀の仕方は必ずしも一様ではありませんし、死者に対する扱い方も異なります。私たちが諸外国の葬儀を考えるとき、相手を理解する立場で接する必要があります。日本の葬儀習慣を強制することは国際摩擦を引き起こす原因にもなりかねません。

 

〇葬儀業を囲む環境変化

東アジアでは儒教の影響が強く、手厚い葬儀が行われますが、その1つ韓国では1969年に冠婚葬祭などの儀礼の簡素化を規定した法律が施行されました。その結果、葬儀社が出現し、葬祭業者の組織化も進みました。中国においては、国が殯葬改革を進め、葬儀の近代化、火葬の推進に精力的に取り組んでいます。欧州では、欧州共同体の動きに合わせるかのようにして、葬祭業者が国境を越えて活動するようになっています。

全世界を見渡せば、まだまだ地域共同体による葬儀が多く、葬祭業者の確立を見ないアフリカ、アジア地域や、公営が多い東ヨーロッパ諸国などもあります。しかし、近代化にともなって葬祭業者の確立が図られると共に、各地で業界団体の組織化が進行しており、公的な資格制度を採用する国もふえつつあります。それまで社会的地位が高くなかった葬祭業者の地位向上に向けての努力が盛んに行われており、IFTA(イフタ、International Federation of Thanatologists Association 国際葬儀連盟)など国際的な葬儀業者の協議団体も組織され、国境を越えた取り組みもいっそう活発になると予想されます。

 

こうした中で、欧米の業者を中心に葬祭業の業務範囲の拡大と質の変化が課題となっています。葬儀の準備とその施行という狭い範囲の業務にとどまるのではなく、埋葬や火葬に必要な書類や死亡した病院での手続き、保険金の請求業務の助言や代行、遺体の長距離・国際間移送、エンバーミングなどの遺体処置、生前予約、遺族のカウンセリング、火葬業務、墓地経営など、死によって引き起こされる一切の業務について遺族の相談にのり、必要な手続きを代行するという、総合的な業務をするよう変化しつつあります。

また、こうした業務範囲の拡大にともなって、近代企業への脱皮がなされ、経営学の知識、コンピュータ利用法といった近代経営に必要な知識や技術はもちろん、葬儀の歴史や倫理、心理学、病理学・細菌学・解剖学などの医学、葬儀に関連する法規など、業務に関連する専門的知識、技術の習得が求められるようになり、そのための教育機関も現れています。また、葬祭業の社会的な役割が強まることによって必然的に強化されるのが社会的な責任です。企業として納税義務があることなどはもちろん、消費者保護や災害時における救援活動などは葬祭業者が自覚的に取り組むべき課題となっています。

 

〇イスラム文化圏の葬儀

近年、中近東から来日する就労者や就学者も増えており、イスラム教徒の葬儀習慣を知らないために、遺体を火葬に付して問題になったこともありました。国や民族により違いはありますが、イスラム教国の諸国においては宗教が生活の中に深く根ざしており、死に対してもイスラム教の教えが強く影響しています。

イスラム教では、死はアラー(神)に定められたものであり、死者はやがて来る裁きの日に復活するまで待機のときを過ごす。周囲の人々はこれを落ち着いて受け止め、過度に嘆き悲しむことなく速やかに死者を見送る必要がある、としています。したがって、当日もしくは翌日には埋葬され、火葬は固く禁止されています。復活の日に「五体満足」である、また、火で体を焼くのは煉獄に落ちた者への罰である、と説明されています。

まず遺体は、ムスリム(イスラム教徒)の仲間によって水で清められ、白布に包まれ、棺または台に載せられ、男性だけによる葬列を組んで墓地へ行きます。都市部では、郊外の墓地まで遠いため、霊柩車も使用されます。途中にモスク(イスラム教の礼拝所)があると立ち寄って拝礼し、葬列に出合った人は起立して見送ります。墓穴には白布のまま埋葬されることが多いようです。墓標を高く建てることは少なく、埋葬跡には石を置く程度です。服喪は基本的には3日間で、この間に弔問を受けます。弔問の主たる目的は死者の身内を慰めることにあります。死者や墓は粗末にはしませんが、過度に賛美したり、大げさに弔うことはしてはいけないとされます。エジプトなどの都市部では葬祭業者の存在も認められますが、信仰を同じくする仲間により葬ることが原則となっています。

 

〇北米の葬儀事情

北米では、葬儀社に就職するにしても経営するにしても、見習いは別として、資格が必要です。資格には連邦政府資格と州政府資格があり、州によりその必要な資格が定められています。

資格はフューネラルディレクターとエンバーマーの2つに分かれており、フューネラルディレクターは、通常はエンバーマーの資格も併せて保有しているケースが多いようです。 エンバーマーはエンバーミング(遺体衛生保全、遺体に対する消毒・防腐・修復・化粧の処置の総称)の技術者、フューネラルディレクターは葬儀全般の担当者で、消費者との対応は全てフューネラルディレクターの業務です。

この2つの資格を得るためには、原則として1年以上の葬儀専門学校(または大学の葬儀学部)での履修の後、1年以上の実習を経て試験を受け、合格しなければなりません。また、資格の更新も必要で、1回合格したら永久に有資格者となれるわけではありません。 エンバーマーになるためには、化学、細菌学、解剖学、病理学を学び、薬品や遺体処置に必要な医学的知識および処置の技術を習得します。フューネラルディレクターになるためには、医学関係の知識などに加えて経営実務、社会学を学ぶと共に、葬儀の歴史などの専門的知識および遺族に対応するために必要なカウンセリングや心理学についても学びます。北米の葬儀はまずエンバーミングから始まります。病院などで亡くなった遺体は日本の斎場にあたるフューネラルホームに運ばれます。遺族の9割以上がエンバーミングを望む米国では、遺族の依頼、同意の下でエンバーミングが行われます。この間、フューネラルディレクターは遺族に棺など必要な葬具を提示し、実際に見せ、葬儀をどう行うかを相談し、費用を見積もります。どんな音楽をしようするか、どのような花を使うかなども細かく相談しますが、このとき、フューネラルディレクターは遺族に対して情報は公開するものの、どのサービス、どの物品を選択すべきかを勧めてはいけない、と法律で定められています。(消費者の選択権確保)

葬儀の実質的な中心は、日本の告別式にあたるビューイング(またはビジテーション)です。エンバーミングが済み、棺(キャスケット)に横たわった遺体と告別に訪れた人々が一人一人一定の時間内でお別れをします。宗教的な儀礼は、フューネラルホーム内のチャペルでの葬儀式、墓地での埋葬式が一般的です。フューネラルディレクターは、埋葬あるいは火葬までの葬儀の運営、手続きの代行を行うほか、葬儀後の遺族を訪問し、その悲嘆のケアも担当します。

米国ではサナトロジー、デス・スタディと言われる死や遺族の非嘆を扱う学問も発達しており、この学問成果を活かすことにも熱心です。また災害時は、フューネラルディレクターやエンバーマーが、警察、消防、医師などと共に、緊急派遣の一員に組み込まれており、死者の遺体処理、搬送を担当するなど、その社会的責任は重いものがあります。葬祭業者は専門家として社会的な地位を高めていると共に、消費者運動が活発で、消費者の強い監視の下にあるということも米国の葬祭業を囲む環境の特徴となっています。

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相続税

死亡してその財産を相続しても、相続税が全ての人にかかるわけではありません。相続税を納付すべき財産を遺した人は、全死亡者の5%程度と言われています。

「相続財産=課税される遺産総額」ではありません。課税される遺産を計算するには次の手順で行います。

1.被相続人の遺産の総額を計算します。

被相続人(死亡者)の遺産の総額を計算し、相続人に相続開始(=死亡時)前3年以内に被相続人より贈与された財産があればこれも遺産総額に加算します。土地、家屋、事業用財産、有価証券、現金・預貯金、家庭用財産など金銭に見積りできる経済的価値のあるもので、借地権、著作権、貸付金も含まれます。

この他、本来の相続財産以外の死亡保険金、各種保険金、死亡退職金もみなし相続財産として加えて計算します。

2.遺産の総額から非課税財産と債務、葬式費用を控除します。

非課税財産とは、

①墓地、墓石、仏壇、神棚、祭具

②公益法人(日赤など)に申告期間内に寄付する金額、財産

③生命保険金のうち500万円×法定相続人数分(放棄した人の数も含む)

④死亡退職金のうち500万円×法定相続人数分(放棄した人の数も含む)

のことです。

債務とは被相続人の借入金、未納の税金などを指します。

葬式費用とは、被相続人の葬儀にかかった費用で、葬儀社への費用、寺院関係費用、接待費用、その他(火葬、霊柩車の費用など)です。香典返しの費用、法要に要する費用などは葬式費用として認められていません。

これらを控除後の財産が課税価格となります。

3.課税価格から基礎控除をします。

基礎控除額は「5000万円+1000万円×法定相続人数(放棄した人の数も含む)」で計算されます。

例えば、法定相続人が3人の場合は、

基礎控除額=5000万円+1000万円×3=8000万円

となります。

基礎控除の結果、プラスがでればそれが「課税される遺産総額」になります。基礎控除額を差し引いて財産がマイナスになれば税金はかかりませんし、相続税の申告の必要もありません。

 

法定相続人の計算の場合、養子のうち特別養子や配偶者の実子で被相続人の養子になった場合は実子と同じ扱いですが、その他の養子の場合は、実子がいるときは1名だけ、実子がいない場合には2名までのみを法定相続人数に含める制限があります。

 

〇相続税の計算

「課税される遺産総額」が計算され、相続税の申告が必要なときは、次の手順で相続税額を求めます。

1.「相続税額の総額」を計算します。

法定相続人が各法定相続分どおりに相続したものと仮定して計算した金額に、それぞれの相続税額をかけて算出したものの合計金額です。相続税率は課税価格に応じて率が定められています。

2.「各相続人の負担する税額」の計算をします。

法定相続人がそれぞれ法定相続分を相続するとは限りません。放棄したり、割合が遺言、協議により変わる場合がありますので、実際の相続の割合に応じて、各相続人の負担税額を計算します。

法定相続人が配偶者と子供2名の場合、「相続税額の総額」は配偶者が2分の1、子供が各4分の1相続したものとして計算した合計額ですが、仮に子供が各8分の1を相続した場合、実際には配偶者は税額の4分の3を負担し、子供は税額の8分の1ずつを負担するよう計算します。

3.「各相続人が実際に納付する税額」を計算します。

実際に納付する税額は、個々の相続人の事情により異なります。

①配偶者の場合、相続財産が法定相続分相当額か、あるいはそれ以上でも16000万円までなら相続税はかかりません。但し、相続人の将来の相続(二次相続のこと。10年以内に同じ財産に対して相続が発生する場合)ではこの軽減が受けられないので注意が必要です。この軽減措置を利用する場合には無効であっても申告が必要です。

②死亡前3年以内に贈与された財産が相続税の課税価格に加算された人は、すでに生前贈与分に課税された贈与税の納付済税額が控除されます。また3年以内の生前贈与があっても相続放棄した相続人は生前贈与分の加算は必要ありません。

③被相続人が、今回の相続開始前10年以内に発生した相続により相続税を納付している場合には、今回の相続で財産を取得した人は、前回の相続税額の一定割合が今回の相続税から控除されます。これを「相次相続控除」と言います。

④この他、相続人が未成年者の場合や障害者の場合には控除があります。

⑤相続や遺贈により財産を取得した者が被相続人の1親等の血族および配偶者以外のとき、つまり兄弟姉妹、甥姪などの場合、あるいは法定相続人以外の場合には、計算された相続税額に2割加算した額が納付する税額になります。

〇相続税の申告と納付

相続税の納付義務者は、相続の開始を知った日から10か月以内に、被相続人の死亡時の住所地の所轄税務署に相続税の申告書を提出し、相続税を納付しなければなりません。金銭での納付が原則ですが、困難な場合は一定の条件の下で物納や延納も認められます。

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相続人

「相続」とは、ある人が死亡したとき、その人に属していた財産上の権利義務を受け継ぐことです。

死亡した人を「被相続人」、財産を受け継ぐ人を「相続人」と言います。被相続人の借金などの債務も相続財産になりますから、相続したくないときは相続放棄や限定承認の手続きをとる必要があります。

 

〇相続人

相続人の資格のある者は、まず配偶者、子ども(胎児を含み、子どもが相続開始以前に死亡しているときは孫)です。こどもがいないときは親(直系尊属)で、その親もいないときは兄弟姉妹(兄弟姉妹が相続開始以前に死亡しているときはその子である甥、姪)となります。配偶者は別格で、次に子供、親、兄弟姉妹の順になります。(民法第886~890条)

配偶者が別格とは、配偶者がいるときはどんな場合でも相続人の資格があるということです。順位は、子がいるときは子が相続人で、その他の人には相続人の資格がなく、子がいないときには親が、子も親もいないときは兄弟姉妹が相続人の資格を得るという意味です。

〇法定相続分

相続人が受け取る財産の割り当てを「相続分」と言います。各相続人の相続分について遺言による指定がない場合は、法律で相続分を定めており、これを「法定相続分」と言います。

相続人が1人のときは、その1人が全財産を相続します。複数のときは相続人の順位に従って次のようになります(民法第900条)。

1.相続人が配偶者と子どものとき

相続分は、配偶者が2分の1、子どもが2分の1です。

2.相続人が配偶者と親のとき

被相続人にこどもがいない場合、相続分は、配偶者が3分の2、親が3分の1です。

3.相続人が配偶者と兄弟姉妹のとき

被相続人に子どもも親もいない場合、相続分は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1です。

4.同じ順位が複数人のときは均等分割します。

つまり、配偶者と子ども4人のときは、配偶者が2分の1、各子どもは2分の1の4分の1、つまりこどもは全財産の8分の1ずつを相続します。

〇遺言と遺留分

被相続人は、遺言で相続分を決めたり、他人に遺贈することを定めることができますが、遺留分に関する規定を超えて遺贈、贈与(死亡1年前まで)した場合には、相続人の減殺請求により制限をうけることがあります。(民法第902条)。

〇遺産分割協議

遺言がなく、相続人が複数いる(共同相続人と言う)場合は遺産の分割について協議し、協議が整わない場合には家庭裁判所に分割を請求することができます(民法第907条)。協議によって法定相続分を放棄しようと、相続分割をどう決めようと自由です。

遺産分割協議は相続人全員が参加して合意する必要があります。全員が参加しなかったり、協議が不調に終わったときは、相続人が共同して、または1人で家庭裁判所に申し立てて調停分割され、調停が不調のときは審判分割されます。

協議にあたっては、特別受益の問題と寄与分の問題を検討する必要があります。

❶特別受益者

特別受益者とは、相続人の中に被相続人から遺贈があるか、または、被相続人より結婚、養子縁組のための支度金などとして、あるいは生計の資本として生前に贈与を受けた者のことです。特別受益者がいる場合、相続財産にその遺贈、贈与の額を加えた金額全体を相続財産とみなし、ここから各相続人の相続分を計算します。そして、この特別受益者の計算上の相続分から遺贈、贈与の額を差し引いて、残額があればそれを特別受益者の相続分とします。特別受益者は、遺贈または贈与の金額が計算上の相続分の金額に等しいか超過するときは相続分を受け取れません。(民法第903条)

❷寄与分

寄与分とは、特別受益者とは逆に、相続人の中に被相続人の財産形式に功があったり、病気介護などして財産の維持に特別の寄与した者(特別寄与者と言う)がある場合の、寄与の割合のことです。寄与分がある場合、相続開始時の財産から寄与分を除いた金額を相続財産とみなして相続分を算定します。したがって、特別寄与者の相続分は、寄与分を除いて計算した相続分に寄与分を加算した金額になります。協議がうまくいかなかったときは、特別寄与者の請求により家庭裁判所が寄与分を決めます。(民法第904条の2)

〇相続の承認、放棄

相続財産に多額の債務があって債務超過のとき、それを相続すると借金のみを背負い込

むことになります。こうした相続人を困難から保護するため、相続するか否かの選択がで

きるようになっています。限定承認と相続放棄がそれです。

「限定承認」とは、相続によって得た財産の限度で債務等を弁済し、それを超えてまでは

弁済しないことを条件とした相続です。限定相続をする場合は、相続人全員が共同で、相

続の開始を知った時から3ヵ月以内に家庭裁判所に財産目録を提出し、限定承認を申し立

てる必要があります。

相続人のうち1人でも限定承認に反対する人がいた場合、限定承認は成立しません。こ

のときは、単純承認か相続放棄のどちらかを選択することになります。

相続人は、相続の開始を知った時から3ヵ月以内に相続の承認(「単純」と「限定」が

あります)か放棄かを決め、限定承認や相続放棄の場合は、そのための手続きをする必要

があります。

もし手続きをしないと被相続人(死者)に属した一切の財産上の権利義務を無条件で承

継した、つまり「単純承認」したとみなされます。また、手続きをする以前に相続財産の

一部または全部を換金したり、消費したりして処分したとき、あるいは財産の一部を隠し

たりしたときにも単純承認したとみなされます。(民法第920~921条)。

 

〇相続人がいないとき

本人が死亡し、相続は開始されたが、相続人がいないとき、あるいは法定相続人が明らかでないときは、「相続人不存在」ということで、相続財産は法定(相続財産法人)とされ、財産管理人を置き、相続財産の権利義務を精算します(民法第951~957条)。

手続きを経て相続人がいないことが確定したとき(民法第958条の1,2)には、残った財産は「特別縁故者」がいる場合には、その請求に基づいて分与され、それでも残った財産があれば国庫に帰属します。(民法第958条の2、959条)。「特別縁故者」とは、本人と生計を同じくしていた(内縁の妻など)、療養看護に努めて特別縁故があった者のことです。

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返礼品

葬儀ではさまざまな返礼品が用いられますが、これを一般に「供養品」と呼んでいます。

「供養品」とは、葬儀において手伝ってくれた人や会葬者に振る舞う品物のことを言います。「他者に布施することによって仏に徳を積み、これを死者にふりむける」ことから「供養のための品」ということで「供養品」とよばれます。

通夜や葬儀のときに会葬者に食事や酒を振る舞ったり、お菓子を出したりするのは、死者の滅罪を願って行われる布施の1つで、死者の供養につながるという考えから生まれたものです。昔、葬列が出発するに際して籠に菓子や小銭を入れ、見送る人々に撒いたのもこのためです。現在「粗供養」と呼ばれる、葬儀・告別式の会葬者への返礼品は、本来は香典の有無に関係なく、葬儀に集まった人に菓子などを振る舞ったことから来ています。これが今では、死者の供養のためという仏教葬儀独特の意味から転じて、会葬してくれた人々への御礼の品という意味合いを強めています。

 

葬儀で使われる返礼品を種類分けすると次のようになります。

①通夜返礼品

通夜の弔問客が多くなり、通夜振る舞いの席に出ないで帰る人のために、その代用品としての性格が強いものです。酒、砂糖などの飲食品の詰め合わせが多く、お菓子などを渡す例も見られます。通夜振る舞いの席に出た人には通夜返礼品は渡さないとされていたところでも、最近では弔問客全てに渡すように変化しています。また、通夜に弔問する人が増えたことから、葬儀・告別式と同じ会葬返礼品を渡すことも多くなりました。

②会葬返礼品

「粗供養」と言われる、葬儀・告別式の会葬者への返礼品です。本来は香典の持参の有無に関係なく、会葬者全てに渡すのが一般的でしたが、最近では、香典と引き換えに渡すケースも増えました。このため、会葬返礼品を「香典返し」として渡す場合もあります。

食事を振る舞う代用品としての性格も強く、砂糖、お茶などの食料品の人気が高かったのですが、戦後、白いガーゼのハンカチが使われて流行したため、ハンカチなどの繊維製品が多くなりました。一時は葉書のセットも流行しました。最近では商品も多様化しており、電車の前払式(プリペイド)カード、ボールペンなどの文房具、電池など、実用化傾向を強めています。会葬者の数が変動するので、500円~1,000円の返品可能な商品が選ばれます。

③香典返し

香典返しには大きく分けて「即返し(その場返し、当日返し)」と「忌明返し」の2種類があります。「即返し」は、もともとは葬儀での食事などの振る舞いの代用品として発達したものです。しかし、最近では、忌明けの返礼は名簿の整理などで大変なのに対し、香典と引き換えてあれば渡し損ねもなく便利という理由から、増加の傾向にあります。

「即返し」の場合、一時は香典の金額を調べて、その金額に応じた商品を返すことも行われましたが、今では一律が多くなっています。単価は2,000円~3,000円が多く中には4,000円~5,000円という地域もあります。チョイス・ギフト(カタログを渡され、会葬者が希望の品を選んで申し込む方式)も出てきました。

一方「忌明け返し」は、四十九日の忌明を待って「おかげさまで無事四十九日もすぎました」と礼状を添えて返礼するものです。すぐ返すのでは失礼だということから慣習化していったものと思われます。香典の額と同額では相手の好意を無にするというので、半返し(二部返し、とも言う。半額の商品を返すこと)が一般的です。タオルなどの繊維製品が人気を集めているようです。

この他、葬儀の余剰金を社会福祉関係に寄付するとか、遺児の養育費に充当するとかし、香典返しを行わないこともあります。社会福祉関係に寄付するときは市町村役場の社会福祉課が窓口となってくれます。香典返しを行わないときには、その用途を忌明の挨拶状に記します。

④法事返礼品

四十九日、一周忌などの法事の参列者に帰りに引き出物をわたすものです。法要に参列していただいた方に対するお礼で、繊維製品、お茶などと共に折り詰め料理がつくこともあります。初七日法要の席でも渡されることがあります。法要に招待されて参列する人は「御仏前」「御香資」などと上書きしてお金を包むことが多くおこなわれています。

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事前相談

消費者は、地域でよく知っている業者がいる場合は別として、家族が亡くなってあわてて業者選びをします。特に大都市の場合には、親戚・知人が紹介してくれた業者、病院から紹介された業者、たまたま近所にある業者、電話帳などで調べた業者に依頼するケースが少なくありません。

業者はサービスを提供し、消費者はそれを選んで依頼する、という通常では当然の消費行動がとられることが少ないのが葬祭業者選びです。これが消費者からさまざま不満が寄せられる原因の一つになっており、葬祭業者側にも責任があります。

求められれば事前に消費者に情報を開示して、選んでもらうことが必要です。納得して自分で選んだものであれば消費者も安心ですし、両者の間での齟齬も少なくなるでしょう。また、選ばれるに足るだけの業者になるという努力も必要となりますから、より消費者志向に自身を変えていくこともでき、経営体質も自ずと強化されていくことでしょう。

消費者は今、葬儀に関心を寄せるようになっています。「事前に葬儀のことを考えるなんて縁起でもない」という考えもまだ一部にはあるものの、近年その意識がこれからの葬祭業者には必要です。消費者が葬儀について知りたい事項は次のようなことです。

①葬儀の手順など一般的な知識

②葬儀費用(料金)について

③準備しておくべきこと

④心構え

地域共同体が葬儀の運営主体であったときには、地域ごとに葬儀の仕方が決まっていて、また手伝いの形で葬儀に参加する機会も多くありました。しかし、運営までを葬儀会社が請け負うことが一般的になると、手伝いも受付など限られたものになり、葬儀の仕方についての知識も乏しくなる傾向にあります。そのため実際に当面する立場になったとき、不安も大きくなります。「準備すべきこと」や「葬儀費用について」も関心が高く、「わからない」から「知りたい」となってます。

 

〇相談の実際

1.まず、どなた(本人のか、家族のか)のことについての相談かを明確にします。

2.わからないこと、知りたいことを明確にします。(知りたいことは複数事項におよぶことも少なくありません。)

※これによって以下が異なりますが、相手か、自分が知りたいのか明確には自覚していないケースがあるので、基本的事項を確かめていきます。

3.どんな葬儀をしたいかの希望を聞きます。(宗派なども確認)

4.葬儀の手順、方法を示します。(できればパンフレットのかたちで用意しておきます。)

5.先方の予算を確認します。

6.説明しながら、相手の希望する葬儀の内容をはっきりさせます。

7.見積をします。

8.相手に確認し、希望によって調整します。

9.遺族のする仕事、業者のする仕事を明確にします。(サービス範囲を示します。)

10.さらに知りたい内容について相談にのります。

 

〇相談で注意するべきこと

・発注の確約をとってから相談にのるのはまちがい

よく「依頼するかどうかわからないのに情報を提供することは競争相手に情報を流す心配もあるのでしない」というケースがあります。選ぶのは消費者ですから、消費者が複数業者を比較するのは当然の行為です。「これでよろしかったらお引き受けします」という態度で臨むべきでしょう。

・相手の心配、聞きたいことに耳を傾けます。

「知りたい」「相談したい」のですから、よく相手の言うことに耳を傾けます。

・地域の習慣や一般的な葬儀の仕方のみを示すのはまちがい。

相手の希望をよく聞いて相談にのるのが正しい態度です。地域の習慣、一般的な葬儀についての情報の提示は必要ですが、押しつけにならないよう注意しましょう。

・見積は数字をはっきり出します。

「大体このぐらいです」ではなく、きちんと数字を出して説明します。変動費についても予測数字を出して計算します。

〇事前相談から事前予約のプロセス

1.お客の希望を聞く。

2.お客の希望を質問カードに沿って書いてもらう。

3.お客の希望に対して提案書を提出し説明する。

4.お客の同意を得る。

5.見積書を正式に発行する。

6.葬儀内容と金額を記して予約証を2通作り両者で保有する。

但し、お客様からの解約は自由としておきます。

 

消費者は、応対してくれる人の態度を見ています。誠実に対応してくれそうか、信頼できそうかなどです。また、丁寧に対応してくれるかによって、丁寧な仕事をしてくれるかもみています。また、わかりやすい説明をしてくれるか、つまり消費者の目線で仕事をしてくれるか、価格・品質などきちんと提示してくれるか、数字をごまかさないか、なども見ています。事前相談は今後ますます増加する傾向にあります。また、ここでの対応いかんによって評判も違ってきますので、きちんと対応する必要があります。挨拶をきちんとし、相手の目を見て話し、話の要点はメモをとります。また、ここで相談した内容はファイルしておいて、実際の受注の際には参考資料として、ここでの約束事項はきちんと守ることが大切です。

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死の判定と死因調査

人の死は、法律的には医師により死亡診断書または死体検案書が発行されたことをもって確定します。①呼吸停止、②心拍停止、③瞳孔散大・対光反射消失が「死の3徴候」と言われ、医師はこの3点の不可逆的停止によって死の判定を行っています。そして一般に呼吸を停止した時刻あるいは脈がとれなくなった心拍停止の時刻をもって死亡時刻としているようです。

これが「心停止」と言われる死の判定法で、法解釈上も確定しているものです。これに加えて、次項で説明する「脳死」判定のいずれかによって死は判定されます。

 

「不可逆的停止」とあるのは、いったん自発呼吸が停止しても直後に人口呼吸を施すことにより呼吸が再開されたり、強心剤などにより停止した心臓が動き出すこともあり、一時的な機能停止は必ずしも絶対的ではないからです。かつて明治中期に墓埋法で法定伝染病患者の死以外においては死後24時間以内の火葬あるいは土葬を禁じたのは、生者埋葬を避けるためでした。しかし、不可逆的心停止になると身体の各臓器への血液供給が不可能となり、蘇生の可能性はなくなりますので、今では医師の判定をもって死が法律的にも確定しています。

 

ところが3徴候による死の判定は、人口呼吸器(レスピレータ)の出現によって、呼吸と心臓の拍動が維持できるようになるいわゆる「脳死」が現れたのです。脳死に陥ると生命は蘇生することはなく、脳死状態もいつまでも固定化されることはありません。脳死後1日から1週間で心停止に至るとされます。

これに臓器移植の問題がからんでくることにより、脳死をもって人の死とするか、あくまで心停止をもって人の死とするかが問題になりました。しかし、心臓移植以外に回復の望みのない患者への移植が可能となり、海外での心臓移植手術しか方法のなかった患者には道が開かれることになります。これには脳死判定の基準の確立という医学的問題や、死生観の問題の他、臓器売買の可能性はないかなど社会的に検討すべき課題がありました。

 

昔、医療が発達する以前は、息を引き取り、体温が低下し、身体が硬直し、という死のプロセスを判断して死を容認してきました。近代に入り、死は医師が判定するものとなり、その判定基準として死の3徴候が定義化し、そこに科学技術の発達により、もう一つの死「脳死」が加わりました。しかし、死を点として見るのではなく、プロセスを経ることで死を受け入れていくという感情はいまだに大きなものがあります。死の判定は単に医学的な問題だけではなく、社会的な合意が必要な問題なのです。

 

臓器移植法により、脳死者からの臓器移植には、ドナーカードなどによる本人の生前意思の表明に加えて、家族に対する脳死についての充分な説明と同意が必要とされています。脳死判定の基準も定められ、脳死判定を受けるか否かも本人の意思・家族の同意が必要となっています。臓器の売買も禁止され、それを防ぐ策も法律には折り込まれました。

臓器移植法により、人間にとって死は1つであるが、死の判定方法として死の3徴候(いわゆる心臓死)と全脳の不可逆的停止(いわゆる脳死)によるものがある、と解されます。

 

戸籍法第86案第2項に、死亡届には死亡診断書または死亡検案書を添付するよう義務付けています。通常の病死あるいは老衰しなどの自然死であることが明らかな場合には、診察・治療にあたっていた医師が死亡診断書を発行します(医師法第19条)

しかし、突然死の場合や長く医者にかかっていないで死亡した場合は、自然死であっても医師は死亡診断書を発行できません(医師法第20条)警察の検視後、監察医などが検案して死亡検案書を発行します。病死あるいは自然死以外の異状死体、あるいは犯罪の疑いのある死体の場合には、警察に届け、その検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死体検案書を発行します。

警察による検視、監察医などによる検案が必要なケースは、まとめると次のようになります。

①病死あるいは自然死であっても生前に診察・治療していた医師がいない場合

②病死あるいは自然死であるかどうか不明な場合

③指定された感染症による死、中毒死などの場合

④溺死、事故死、災害死、自殺などの非犯罪死の場合

⑤殺人、過失致死などの犯罪死あるいはその危惧がある場合

 

死体解剖保存法第8条第1項に、各都道府県知事は、その地域内における伝染病や中毒又は災害により死亡した疑いのある死体や死因の明らかでない死体について、その死因を明らかにするため監察医を置き検案や解剖させることができる、とあります。

そして「監察医を置くべき地域を定める政令」により東京23区、大阪市、横浜市、名古屋市、神戸市の5地区に監察医を置くことが定められています。

 

まず、監察医あるいは警察の嘱託医などが検案(検死)します。検視される遺体は全死亡者の10~15%あります。これに対して犯罪死のおそれがあるときに行う解剖を、「司法解剖(または法医解剖)」といいます。司法解剖は年間3000~4000件行われています。診察・診断を受けていた病院、医療機関で行う解剖は「病理解剖」と言います。病理解剖には原則として遺族の同意が必要とされます。

 

平成13年の死亡者総数は970,331人でしたが、死因別の順位は次の通りでした。これを推移で見てみましょう。(厚生労働省大臣官房統計情報部「平成13年人口動態統計年報」による)

 

〇死因別順位(2001年)

①悪性新生物     30.1%

②心疾患       14.8%

③脳血管疾患     13.2%

④肺炎         8.5%

⑤不慮の事故      3.9%

⑥自殺         2.9%

⑦老衰        2.2%

➇腎不全       1.8%

⑨肝疾患       1.6%

⑩糖尿病       1.2%

⑪高血圧性疾患    5.9%

⑫結核        2.4%

 

がん(悪性新生物)による死亡者が全体の3分の1近くにまでなっています。

 

葬祭業者が遺体を取り扱えるのは、法律的に死が確定した後、つまり医師が死亡を判定した時点以降です。それを証明するのが医師によって発行される死亡診断書または死体検案書です。それ以前に「遺体」に対して何らかの処置を施すこともできないため、死亡の連絡があった場合には、必ずこのことを確認する必要があります。

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死の判定と死因調査

〇死の判定

人の死は、法律的には医師により死亡診断書または死体検案書が発行されたことをもって確定します。したがって、死亡診断書または死体検案書が死亡届提出の必須条件になります。

では医師はどういう根拠で死亡を判定しているのでしょうか。

伝統的に、①呼吸停止、②心拍停止、③瞳孔散大・対光反射消失が「死の3徴候」と言われ、医師はこの3点の不可逆的停止によって死の判定を行っています。そして一般に呼吸を停止した時刻あるいは脈がとれなくなった心拍停止の時刻をもって死亡時刻としているようです。

これが「心停止」と言われる死の判定法で、法解釈上も確定しているものです。これに加えて、次項で説明する「脳死」判定のいずれかによって死は判定されます。しかし、法律的な死である心停止以降も「生きている」臓器や細胞はあり、個体としての死はゆるやかに進みます。

 

「不可逆的停止」とあるのは、いったん自発呼吸が停止しても直後に人口呼吸を施すことにより呼吸が再開されたり、強心剤などにより停止した心臓が動き出すこともあり、一時的な機能停止は必ずしも絶対的ではないからです。

かつて明治中期に墓埋法で法定伝染病患者の死以外においては死後(死判定後)24時間以内の火葬あるいは土葬を禁じたのは、生者埋葬を避けるためでした。しかし、不可逆的心停止になると身体の各臓器への血液供給が不可能となり、蘇生の可能性はなくなりますので、今では医師の判定をもって死が法律的にも確定しています。

 

〇「脳死」の問題

ところが3徴候による死の判定は、人口呼吸器(レスピレータ)の出現によって、大きく揺らぐことになります。自発呼吸が不可逆的に停止しても、人口呼吸器によって呼吸と心臓の拍動が維持できるようになるいわゆる「脳死」が現れたからです。

人口呼吸器の使用によって、呼吸と心拍の停止より先に、脳のすべての機能が不可逆的に停止する状態が発生するようになりました。これが脳死の状態です。脳死に陥ると生命は蘇生することはなく、脳死状態もいつまでも固定化されることはありません。脳死後1日から1週間で心停止に至るとされます。

そして、これに臓器移植の問題がからんでくることにより、脳死をもって人の死とするか、あくまで心停止をもって人の死とするかが問題になりました。脳死後でも人口呼吸器を備えて心臓を生かしておけば、心臓移植以外に回復の望みのない患者への移植が可能となり、海外での心臓移植手術しか方法のなかった患者には道が開かれることになります。

しかし、これには脳死判定の基準の確立という医学的問題や、死生観の問題の他、臓器売買の可能性はないかなど社会的に検討すべき課題がありました。

昔、医療が発達する以前は、息を引き取り、体温が低下し、身体が硬直し、という死のプロセスを判断して死を容認してきました。近代に入り、死は医師が判定するものとなり、その判定基準として死の3徴候が定義化し、そこに科学技術の発達により、もう一つの死「脳死」が加わりました。しかし、死を点として見るのではなく、プロセスを経ることで死を受け入れていくという感情はいまだに大きなものがあります。死の判定は単に医学的な問題だけではなく、社会的な合意が必要な問題なのです。

脳死は先進国では1%ぐらいあり、交通事故などによる脳挫傷などの頭部外傷、脳出血などの脳血管障害や一時的な心停止による脳の無酸素症などによって発生すると言われています。

臓器移植法により、脳死者からの臓器移植には、ドナーカードなどによる本人の生前意思の表明に加えて、家族に対する脳死についての充分な説明と同意が必要とされています。脳死判定の基準も定められ、脳死判定を受けるか否かも本人の意思・家族の同意が必要となっています。臓器の売買も禁止され、それを防ぐ策も法律には折り込まれました。

臓器移植法により、人間に心臓死と脳死という2つの死が認められたというよりも、その人間にとって死は1つであり、死の判定方法として死の3徴候(いわゆる心臓死)と全脳の不可逆的停止(いわゆる脳死)によるものがある、と解されます。

 

〇死亡診断書と死亡検案書

戸籍法第86案第2項には、死亡届には、やむを得ない事由を除き、死亡診断書または死亡検案書を添付するよう義務付けています。記載用紙も左が死亡届、右が死亡診断書(死体検案書)と組になっています。

通常の病死あるいは老衰しなどの自然死であることが明らかな場合には、診察・治療にあたっていた医師が死亡診断書を発行します(医師法第19条)

突然死の場合や長く医者にかかっていないで死亡した場合には、病死あるいは自然死であっても医師は死亡診断書を発行できません(医師法第20条)警察の検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死亡検案書を発行します。病死あるいは自然死であってもその死因が診察・治療していない医師には明らかでないことと、自然死以外の可能性がないか調べるためです。

病死あるいは自然死以外の異状死体、あるいは犯罪の疑いのある死体の場合には、警察に届け、その検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死体検案書を発行します。

警察による検視、監察医などによる検案が必要なケースは、まとめると次のようになります。

①病死あるいは自然死であっても生前に診察・治療していた医師がいない場合

②病死あるいは自然死であるかどうか不明な場合

③指定された感染症による死、中毒死などの場合

④溺死、事故死、災害死、自殺などの非犯罪死の場合

⑤殺人、過失致死などの犯罪死あるいはその危惧がある場合

 

〇監察医制度

死体解剖保存法第8条第1項に次のようにあります。

 

政令で定める地を管轄する都道府県知事は、その地域内における伝染病、中毒又は災害により死亡した疑いのある死体その他死因の明らかでない死体について、その死因を明らかにするため監察医を置き、これに検案をさせ、又は検案によっても死因の判明しない場合には解剖させることができる。

 

そして「監察医を置くべき地域を定める政令」により東京23区、大阪市、横浜市、名古屋市、神戸市の5地区に監察医を置くことが定められています。

 

〇まず、監察医あるいは警察の嘱託医などが検案(死体を調べて検分するのでこれを検死とも言います。あくまで外見的調査によります)します。検視される遺体は全死亡者の10~15%あります。

これに対して犯罪死のおそれがあるときに行う解剖を、「司法解剖(または法医解剖)」といいます。司法解剖は年間3000~4000件行われています。行政解剖の途中で犯罪死の疑いが出て、司法解剖に移行することもあります。

診察・診断を受けていた病院、医療機関で行う解剖は「病理解剖」と言います。病理解剖には原則として遺族の同意が必要とされます。

 

〇死因

2001(平成13)年の死亡者総数は970,331人でしたが、死因別の順位は次の通りでした。これを推移で見てみましょう。(厚生労働省大臣官房統計情報部「平成13年人口動態統計年報」による)

 

〇死因別順位(2001年)

①悪性新生物     30.1%

②心疾患       14.8%

③脳血管疾患     13.2%

④肺炎         8.5%

⑤不慮の事故      3.9%

⑥自殺         2.9%

⑦老衰        2.2%

➇腎不全       1.8%

⑨肝疾患       1.6%

⑩糖尿病       1.2%

⑪高血圧性疾患    5.9%

⑫結核        2.4%

 

がん(悪性新生物)による死亡者が全体の3分の1近くにまでなっています。

 

〇葬祭業者は法的に死が確定しないと遺体を取り扱えない

葬祭業者が遺体を取り扱えるのは、法律的に死が確定した後、つまり医師が死亡を判定した時点以降です。それを証明するのが医師によって発行される死亡診断書または死体検案書です。それ以前には「遺体」の取り扱いはもちろん、「遺体」に対して何らかの処置を施すこともできません。

死亡の連絡があった場合には、必ずこのことを確認する必要があります。

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