○マニュアルの必要性
社葬・団体葬といった大型葬の施行においてマニュアル作成は必須条件となります。
1.発注先の企業。団体との共同作業になるので、相互の意思確認のため
2.多数の人間が動くので、それぞれの役割の明確化と全体の流れの理解のため
3.まちがいを発生させないため
4.仮に事故などが発生したときの対処のため
5.詳細な内容を示すことのよって発注先企業・団体の信頼と安心を得るため
○マニュアル作りが企画のプロセス
葬儀施行マニュアルを作るということは、葬儀施行の企画のプロセスそのものです。話し合った内容は紙に記録して、その内容に齟齬がないかを記録上で確認する必要があります。 当該企業においても、打ち合わせ担当者に必ずしも全権が与えられているわけでなく、上に了承を得る必要がでてくるため、口頭だけでなく紙の上に表現することが必要です。
企画は①方針、②全体概要、③詳細な内容の3つに分かれます。
○方針
当該企業の社葬に臨む方針が基本となります。大きくは次の6点に分かれます。
1.規模
①予算
②参列者数
③一般会葬者数(予測)
2.内容
①宗教形態(何の宗教に則るか、または、宗教儀礼抜きか)
②葬儀形式(葬儀式+告別式、告別式のみ、追悼会、お別れ会、その他)
③展開形式(ビデオなどを用いるか、音楽をどう使うか、など)
④設営形態(外飾り、祭壇、会場内、など)
⑤遺族、来賓の扱い方
⑥弔辞
3.性格
①基本性格(故人顕彰、企業としての感謝、遺族への慰め中心、などのうちどれをポイントにするか)
②外見(地味に、華やかに、その他)
③その他
4.主要事項
①名称(故人の肩書、名前、葬儀名)
②日時(いつ頃行うか、何時間程度か)
③場所(会社内、斎場、ホール、自宅、ホテル)
④死亡広告等の案内告知方法
⑤供花、香典の扱い
⑥会葬返礼品の扱い
5.体制
①葬儀委員長
②実行委員長
③企業側と施行側の業務の分担
④代理店等の関与
6.その他
①マスコミへの対処法
②その他
→方針サンプル部分は別ファイル
→概要と詳細な内容のサンプル部分は別ファイル
〇マニュアル印刷上の注意
❶大きさは統一する。
A4判に統一した場合、図画で大きいものはB4判(またはA3判)として折りこむ。
❷右開き横組が使いやすい。
図画の連続性を考えると横組も使用しやすい。
❸文字は大きめがよい。
❹修正を簡易に行うためにパソコンで自社作成し、印刷はコピーにする。
❺項目ごとにページを改める。
連続していると見にくいため、多少ページ数は増えても項目ごとにページを改める。
❻図面は1ページに1つを原則とする。
複数の図面があるとかえって見にくくなります。図面ごとに別ページにすれば差し替えが容易です。全体との関連が必要なときは、全体図を1枚つけておくとよいでしょう。
❼修正したときは全部を取り替える。
常に最新版をまとまりとして用意して全部を取り替えるようにします。更新を忘れたり古いものを使用しないよう、表紙に作成・更新日を記入して最新版を確認できるようにしておきます。
❽名前・難しい文字には必ずフリガナをつける。
*全体概要は相手企業に提出しますが、遺族と直接連絡がとれる場合は、相手企業の了承を得て事前に遺族側の希望も伺ったうえで作成するのが望ましい。
〇進行台本
❶シーン(弔辞、葬儀委員長式辞)ごとにページを改める。
❷シーンごとに時間とタイトルを記入する。
❸中は3つに区分して時間軸を合わせておく。
①主要動作(全体の4分の1大)
②アナウンスおよび主要シーン(全体の2分の1大)
③照明・音楽など演出動作(全体の4分の1大)
*BGMなど始点と終点を線で表現するとよい。
❹動作図などは挟み込みがよい。
台本に図を記入すると窮屈になるため、動作図は別紙で起こし、当該ページに挟み込みにする。
❺名前、難しい文字には必ずフリガナをつける。
(フリガナのミスは許されないので二重、三重にチェックする。)
❻アナウンス部分の文字は手元明かりの関係もあり、大きめがよい。
❼全体概要が1冊のマニュアルとして完成していれば、進行台本は式以外の部分は削除して式動作を中心としたものでもよい。(進行台本段階での修正は全体概要も修正しておく。)
❽製本形式は、ファイルへの挟み込み方式にしておくと、全体概要の必要部分をそれぞれ綴じ込めるので便利。
〇作業マニュアル
施行マニュアルは施行を十全に行うためのものですから、相手企業に提出するものだけでなく、施行業者が独自に行う部分についても必要になります。これが「作業マニュアル」です。これについてもきちんと作成して、作業の完璧を期したいものです。施行マニュアルとの関連で各現場責任者が作業指示書を作成し、全体との矛盾がないかを責任者が確認する必要があります。
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